スポーツウェアで某大手メーカーと問題に?スポーツ業界を盛り上げるべく会社を立ち上げたその裏側に迫る。株式会社フラスコ100cc 矢口貴士さん
この動画は、株式会社フラスコ100ccの代表取締役である矢口貴士さんをゲストに迎え、彼のキャリア、会社の成り立ち、事業内容、そして今後の展望について語られています。
テキストをご希望の方は下記の要約をご覧ください。
<矢口さんのご経歴と起業の動機>
•矢口さんは茨城県土浦市出身で、大学から東京へ。
•大学卒業後、茨城県の銀行に就職し、システム開発に約3年半従事しました。銀行員でしたが、実際にお金を触る機会はなかったとのことです。
•銀行退職後はシステムエンジニアとして約10年間フリーランスで活動し、個人事業主として働いていました。
•30代になり、将来を考えた際、法人化して会社を設立することを決意。会社組織に属することに窮屈さを感じていたため、一人で生きてきた経験から法人化は形を変えるイメージで不安は少なかったと語っています。
<株式会社フラスコ100ccについて>
•社名の由来: 「フラスコ100cc」というユニークな社名は、一度聞いたら忘れられない名前にしたいという思いからつけられました。会社設立時に、システム開発の仕事以外に、インターネットやシステムを使った新しいビジネスに挑戦したいと考えており、会社を「実験場」としての「フラスコ」に見立て、100のビジネスに挑戦するつもりで名付けられました。その中で伸びてきたのがスポーツウェア事業です。
<事業内容>
スポーツウェア事業:
会社設立から約2年でスポーツウェア事業を開始し、これが現在の主要事業となっています。
▪自身がサッカープレイヤーであり、チーム運営でユニフォームの手配が大変だった経験がきっかけです。
▪当初は自身のシステムエンジニアとしての技術を活用し、インターネットで全国の草サッカーチームを顧客に販売を開始しました。
▪現在は日本に約50名、中国に約50名の従業員がおり、中国には縫製工場があります。
▪主な商品はオーダーメイドのチームユニフォームです。
システム開発事業:
システムの受託開発と自社クラウドサービスを展開しています。
社会保険労務士事業:
昨年から社会保険労務士としてのビジネスも開始し、「第2の創業」と位置づけています。
自身が17年間経営者として培ってきた経験を活かし、他の経営者仲間にも伝え、従業員が活躍できるような労務関係のサポートに注力したいと考えています。
<直面した課題と苦労>
•大手スポーツメーカーとの権利問題:
事業開始当初、世界的な大手スポーツメーカー(N社)と商品のデザインや権利の問題で争い、商品の販売が一時停止した経験があります。
•中国の工場運営:
中国の工場が環境問題による政府の指示で創業を止められ、1ヶ月で別の場所に移転しなければならなかったことがあります。
•円安の影響:
近年の急速な円安により、原価が上がり、経営が厳しい状況にあります。
•コロナ禍:
新型コロナウイルスの影響も事業に試練を与えました。
<今後の展望>
•スポーツ業界の活性化:
スポーツウェア事業を日本だけでなく海外にも広げ、スポーツチームを応援し、ユニフォームを通じてチームの絆や心のつながりを強くする手伝いをしていきたいと考えています。
•無駄のない製造とシステム活用:
今後、フランスでのアパレル製品の廃棄禁止条例のように、世界中でSDGsやエシカルな観点から「無駄のない製造」が求められると予測しており、システムを活用して「欲しい人が欲しいものを欲しいだけ買う」カスタマイゼーションの仕組みを追求していく計画です。
•経営面でのサポート:
スポーツウェアだけでなく、社会保険労務士としての知見も活かし、プロスポーツチーム(例:Bリーグのバスケットボールチーム)を、ユニフォームという「モノ」の面と、労務という「ソフト」の面から総合的に支え、スポーツ業界全体を盛り上げていきたいというビジョンを持っています。
•常に挑戦:
藤原氏は、山中伸弥教授の「いつもと違うことは挑戦のチャンス」という言葉を引用し、フラスコ100ccがまさに常に新しい挑戦をしている企業であると評価しています。